転送
私がエフィルと共にその場に行けば、すでに待ち合わせ相手の一人はついていた。ふかふかのうさ耳をつけたその女性は、こちらの姿に気づき、軽く会釈をしてきた。私も同じく返す。 そのままニ、三言互いに会話をかわした。アステリアのさらに奥、雷神洞でトールと戦い、打ち勝ってきたばかりの彼女の髪は、ややすすけてい る。 そしてこれからそのトールの話で盛り上がろうかというころに、タイミングが良くか悪くか、二人目の待ち合わせ相手が光とともに現れた。こちらは男性。私 が無理を言ってエルクアールの転送を頼んだ人だ。 私と女性は、彼に連れられて、魔法の街エルクアールにむかう。 その場で私達は念のため、再度打ち合わせの確認をして、エルクアールへと跳んだ。 来週には、彼らとは別れることになっている。 |